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パトリシアが選ぶお薦めの1冊 Recommended Books

聖カタリナ・ラブレ

聖カタリナ・ラブレは、聖母マリアのご出現を受け、「不思議のメダイ」を作るように頼まれた方です。
この本は、小学校高学年から読めるような本です。カラーの挿し絵がお話を引き立てています。あえて、この本を選んだのは、私の中では聖カタリナ・ラブレ=不思議のメダイだからなのです。子供の頃、「よいことになるから」という理由で、いつも不思議のメダイを首から下げていました。ふと今大人になって、この聖人の事をよく知らないかも?!と思い、手にとってみました。
この本は、聖カタリナ・ラブレが生まれてから帰天(亡くなることです)するまで、そして列聖について書かれています。なにより難しく書かれていません。この本を読んで一番に思ったことは、聖カタリナ・ラブレが「謙遜」な方であることでした。そして、聖母マリアから頼まれた事を形にしてくれたことへの感謝です。
この本の中に、ルルドと聖ベルナデッタのことが出ていますが、ルルドの本にも聖カタリナ・ラブレと不思議なメダイのことが書かれていました。ふたつの出来事には、30年余りのズレがありますが、長い歴史の中では大差なく、聖母がご出現されたこのふたつの出来事は、どちらも今の時代にその霊的遺産が受け継がれてきている事が、神様の計らいであり、み業と思います。
 
ロザリオの祈りも単純で、わかりやすく親しみやすい祈りですが、この不思議のメダイにある「無原罪の聖マリア、あなたにより頼むわたしたちのためにお祈りください」という短い祈りの中に、聖母マリアへの信頼を持つことができます。その信頼の心は、子供の頃に教えられた「よいことになるから」に繋がっていきます。
聖カタリナ・ラブレが自身の祈りについての話が出ています。聖堂へ行く度に、神さまの前に出て「主よ、わたしです。み心にかなうものを私にお与えください」と言っていました。そして「神さまには、お話したり、聞いたりしなくてはなりません。すなおに神さまに向えば、かならずお声をかけてくださいます」と加えています。私たちに、神さまと過ごす時間の秘訣を教えてくれます。
この本をゆっくりと挿し絵を見ながら、読まれることをおすすめします。挿し絵はこの時代と聖カタリナ・ラブレの生活をよく表しています。簡単にですけれど、一人のステキな女性の生涯を教えてくれます。こんな生き方もあるということを・・・。
 
 
シスター・マリー=ジュヌヴィエーヴ・ルー、シスター・エリザベット・シャルピー著(竹下 節子 訳)/オーギュスタ・キュレリ 絵/ドン・ボスコ 刊/900円+税

更新日:2015年8月9日


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執筆者

パトリシア

本が大好きな広報部員。夏は十勝にある広大な農地で畑仕事に精を出し、札幌と十勝を行き来しながら、晴耕雨読の日々をおくっています。
洗礼名について/パトリックの女性名。聖パトリックはシャムロック(アイルランド語でクローバーの意味)が象徴。アイルランドの守護聖人。



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