「コッホ婦人の志 今を活きる」 司祭 近藤 光彦
1もう60年も昔の事になったが、当方が東京神学院を卒業する三か月程前に、院長からドイツ在住のコッホ婦人を紹介された。
”夫人は、日本の教会のために力を貸してくださった方。貴方が卒業するまで、陰で学費を援助してくれていた恩人。礼状を出すように・・” 早速出した礼状に返事が来た。
”今後手紙は郵便局の配達員の某に出すように・・あなたに送金していたことが旦那に知れたら毎月の生活費を減らされる。経済しているから安心して・・これは二人の秘密!”
生活費をへそくってまでして、日本へ送金していたのか! 絶句した。その後、夫人が施設で亡くなるまで文通・・! 20数通は今も本棚に保管してある。一緒に転勤してきた。
1ところで、教会の教話に、木と命の話がある。
木は切られても死なず、また芽を出す、新芽として復活し、実を結ぶ。
自然界は復活を示している、と言う。
1当真駒内教会も、齢50数星霜を経た時、建物は一度切られる。しかし、復活し、今を生きている!
1神の命の支えあり、を示しているか! 聖書の諭し、今を生きている!
1そして人は闇から光へ、永遠の命の恵みの完成へ向けて、今を生きる!
1信仰者コッホ婦人の志もまた、今を活きている、と言っていいか!
1友よ、枯死するなかれ! 神に礼節、敬愛の心を持て! 信・望・愛の人であれ、そして幸、豊かであれと祈る!