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主任司祭のメッセージ Message from parish priest

『ケン神父のメッセージ』        司祭 ケン・スレイマン

2024年02月02日|

皆さん、2月14日の灰の水曜日から四旬節が始まります。それによって教会の色は紫に変化します。今回の会報を通して、紫色について話したいと思います。とても偶然ですが、2月にアメリカから人気の「カラー・パープル」という映画が日本で上映される予定です。今回の映画はリメイクの映画です。今回はミュージカル・バージョンです。しかし内容は、アメリカの黒人の苦しみについてです。その雰囲気は紫です。私は神学生の時に、人間の苦しみの内面を勉強するために、授業で昔のこの映画を見ました。これは有名な映画監督のスピルバーグが撮影した映画でした。それはとても感動しました。もし皆さんが見る場合は、子供と見る内容ではないと思います。しかし、希望の内容です。おそらく、イエス様の受難と御復活の意味が含まれています。

皆さん、覚えていますか?イエス様のピラトからの裁判の後、ローマの兵士たちは、いばらで冠を編んでイエス様の頭にのせて、紫の服を着せたそうです(ヨハネ19章2節)。それはイエス様がユダヤ人の王の意味を示すためです。2000年前にローマの文化を通して、王様の服の色を紫が表していました。今でもイギリスの王様がそうですね。しかし、2000年前に、紫の色はカタツムリの殻から取った中身を表していました。とても価値のある高価なものでした。紀元前2500年に、テュロス(現レバノンの町)は紫の布の有名な町でした。また、使徒言行録16章14節で、リディアという女性が登場しますが、紫布を商品として扱っていたそうです。消費者はお金持ちなので、紫の布は権力の象徴でした。偶然ですが、彼女は聖パウロと仲間になり、彼を助けたそうです。そして教会の聖人になりました。

しかし、もっとも古い紫布の箇所は、旧約聖書の民数記4章13節に異なる意味で登場します。それは「また、灰をかき出した後、祭壇に紫の布を広げられました。」と書かれています。ですから、本当の意味は「罪からの解放」の雰囲気を表すことです。それは、私たちの最もカトリック系の意味に通じています。しかし、その古い紫布の作り方は、かたつむりを原料としたのではなく、羊を「と殺」した後の血液を糸に練りこませて作ったそうです。この歴史は、出エジプト35章25-26節に記録されています。昔のユダヤ人の神父たちは、動物を神様に奉げてから、祭壇の上に紫の布をかぶせたそうです。その場所は、神様の存在を意味していました。なぜなら、神様は人々の罪を赦したからです。

現在私たちも、聖週間に入って、イエス様のはりつけ像の十字架を紫の布でカバーします。おそらく旧約聖書の意味と同じです。なぜなら、イエス様は自分自身の犠牲を通して、人間を罪から解放されたからです。どうぞ皆さん、この意味を紫について理解して、今回の四旬節中で、もっとイエス様の犠牲を賛美いたしましょう。同時に、紫の布で覆われたイエス様の身体を見る時に、私たちの罪深い心を感じて、もっと愛いっぱいの自分を解放させましょう。どうぞ意味ある四旬節になるように頑張りましょう。


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