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主任司祭のメッセージ Message from parish priest

『ヨセフ 久野 勉神父 逝く』       司祭 加藤 鐡男

2022年03月08日|

2月6日にヨセフ 久野 勉神父は帰天されました。享年92歳でした。私が司祭叙階と同時に事務局長を命ぜられて、事務所の机に座っているのをご覧になって、年齢は重ねているけれども何事も分からない司祭に成りたての私に、「あなたがここに座っていると安心するんだよね」と声を掛けてくださいました。気恥ずかしいのと、また、全ての人にそのような優しさを示してくださる神父様なのだと感心したことを覚えています。

私は実際には聞いたこともなければ見たこともないのですが、エレクトーンの演奏を毎日のように練習し、教会の大きな行事の時にはその腕前を披露していたといいますし、スキーは一級の指導員の資格を取得して、後進の指導に当たっていたと聞いています。

また、ここ数年はコロナ感染の状態で中止になっていましたが、北斗市のトラピスト修道院での司祭黙想会には、90歳近くになっても8時間かけて休み休みしながら車を運転して出席しておられました。

光星高校で教鞭をとり、幼稚園の園長も長く勤められて、カトリックの精神を子どもたちに伝えることにも熱心でした。また倶知安教会では、全ての園児、保護者が入れるようにと私財を投げうって聖堂を拡張するなど「キリストの福音」を生き切ることに生涯にわたって努めておられました。

そのような久野神父が病に侵され、高年齢で症状の悪化が進まずに司牧に励んでおられましたが、転移による進行がみられ、入院されてあっという間に天に召されていきました。

「私たちは神の作品であって、神が前もって準備してくださった善い行いのために、キリスト・イエスにあって造られたからです。それは、私たちが善い行いをして歩むためです」(エフェソ2章10節)

ヨセフ 久野 勉神父は、この聖句のように「キリストの福音」を生涯にわたって追求し、それを実践してこられました。

いまは天国にあってゆっくりお休みくださいと祈り続けると共に、私たちのために神への取次を願い、僅かでも神父様の生き様を模範として歩むことが出来ますようにと願ってまいりましょう。

 


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