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主任司祭のメッセージ Message from parish priest

『支援を必要としているひとびと』     司祭 加藤 鐡男

2022年02月03日|

新年を迎えて早くもひと月を過ぎようとしています。お正月には、綺麗に並べられたたくさんの御馳走の食卓を囲んで、美味しいものでお腹が満たされたことだと思います。「七草がゆ」は、連日美味しい食べ物で満たされ続けた「胃」を休めるという意味もあると伺ったことがあります。こんな穏やかな新年を迎えた私たちは幸せに満たされています。しかし世界に目を向けて見ると、大変な状況が長期にわたって続いていることを私たちは知らされます。

1紛争の続く自国を捨てて、安全な国を目指して難民としてたどり着こうとしても、国境や海峡で足止めされてしまいます。武力で他国へ入ることを拒否されて戻され、海峡をゴムボートで渡ろうとして空気が抜けて三十数人もの犠牲者がでたことは、まだ記憶に新しいところです。

1タリバンによって国を掌握されたアフガニスタンでは、厳しい冬を迎え暖を取るもできず、食べる物もない状況が続いています。ミルクもなく、このままでは百万人のこどもたちが栄養失調で死亡するだろうと報道されています。さすがに経済制裁をしている国々も人道的支援を打ち出して援助に乗り出そうとしています。しかしそれを配分するシステムが構築されていなくて、末端まで行き渡ることは困難な状況だと言われています。日本も隣国の大使が政権側と接触しなんとか平和の道を探ろうと試みていますが、まだまだ時間が必要なようです。

私たちにとって直ちに援助に結びつくことは出来そうにもない事態ですが、一刻もはやくそれが実現しますようにと、日々祈り続けることが大事です。

「私たちは神の作品であって、神が前もって準備してくださった善い行いのために、キリスト・イエスにあって造られたからです。それは、私たちが善い行いをして歩むためです。」(エフェソの信徒への手紙2章10節)。この聖書の言葉のように、神によって造られた私たちは善い行いをするためにこの世に送られてきました。一人ひとりがそのことを自覚し常に思い起こしながら、実践していくことが求められています。この世に生を受けた人々がその命を全うできますようにと祈り続け、自分たちばかりではなく、すべての人が救われるよう願いましょう。


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