『20年 “も”!』 司祭 近藤 光彦
1幼稚園に子供が通ってくる。しかし一人で来る子はいない。一人で帰る子もいない。
1連れられて来る、そして連れられて帰る。この子が一人立ちするまで、どの位かかる?大雑把に言って、20年かかる。いや、それは正しくない!20年“も”かかる、である! 20年の間、母親は生き続けなければ…。母親に何かあったらどうなる?つつがなく一人立ち出来ない?
1テレビでアフリカの動物番組があったが、母親を失った子ッコは、生きていかれないのだという。
1人も同じようなものか! 人の子は、どうやってつつがなく一人立ちする?悲哀である!
1これから先、20年も何かやらねば・・となったら、20年“も”の長さの実感ありか!
1思うに、20才を祝う成人式は、単なる祝い事か?“20年も”の“も”に、忘れてはならない隠し味がありはしないか?。 それは、感謝である。それなら感謝祭というべきではないか。
思えば、神と人との間では、20年“も”どころではない。人の一生に渡る。
1小話になるが、日本語では、恵み、感謝、有り難う、は三つそれぞれ別の言葉だが、ラテン語では、恵み(グラツィア)という一つの言葉を、神に感謝にも、人に有り難う、にも使う。天の御父の前で日本語の三つの言葉を整理して一つにしたら、何がいいか?