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主任司祭のメッセージ Message from parish priest

『初心に立ち帰れ』          司祭 加藤 鐡男

2019年12月01日|

十一月の初めに十二年ぶりに卒業した「東京カトリック神学院」を訪ねてきました。後輩の神学生たちにお話をするためです。数年間、東京と福岡の神学院が統合されて「日本カトリック神学院」として神学生の養成に当たってきましたが、この春から別の道を歩くことになり、元の名前の「東京カトリック神学院」としての再スタートになりました。

院内の風情は以前のままでした。空いた時間を使って草刈りをしたこと、前庭にうず高く積まれていた大木の切り株を一生懸命片付けたことなどが懐かしく思い出されました。ジャングルのように繁茂していた棕櫚の木の間引きをして、裏庭にリヤカーで運びました。旧校舎で使っていた大谷石がバラバラで放置されていて、業者に依頼して前庭を整備したときに、整然と積んでくれた石を活用して裏庭に花壇を作りました。綺麗になった前庭は、すぐに近くの関町教会のボーイスカウトの夏キャンプの格好の場所となりました。立ち木を移植したあとの穴を深く掘って生ごみの捨て場にしました。それがまた復活していました。

まるで思い出がパラパラ漫画のように、次から次へと浮かんできました。私たちの学年は高齢者が多いのが幸いしたのでしょうか、とても仲の良い学年でした。もちろん大変なこともあったと思いますが、そんなことは忘れてしまっています。

後輩たちへのお話は、十一月ということで「死者との交わり」とのテーマをいただきました。妻の死、司祭になってから見送った多くの人たちのお話をさせていただきました。拙い私の話に耳を傾けてくれた後輩たちに感謝です。翌日の感謝ミサで私の役割は終了しました。

「子よ、私の教えを忘れず、私の戒めを心に保て。あなたに長寿と命の歳月が与えられ、平和が増し加わる。慈しみとまことがあなたを捨てることはない。それらを首に結び、心の板に記しておけ。あなたは神と人の前に、好意と良い成果を得る。」(箴言3・14)

この箴言の言葉を心にしっかりと納めながら、神学生時代を思い起こし、司祭に叙階された時のことを忘れずに、前を向いて歩いて行けたらと思います。

皆さんのお祈りに支えられながら。感謝!

 


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