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パトリシアが選ぶお薦めの1冊 Recommended Books

秘蹟・聖霊のたまもの・教会 -教皇講話集―

2014年内に一般謁見で行われた三つの連続講話が収録された本です。

パパ様の講話と聞くと、ちょっと難しそうに思われてしまいがちですが、教皇フランシスコは、堅苦しさなしです。温かさ、神のいつくしみとあわれみが、根底にあるのです。パパ様のお話を読んでいくと、もっと聞きたくなるし、私たちは幼子のように「はい。そうします。」と言いたくなってしまうのです。

七つの秘蹟、洗礼・堅信・聖体・ゆるし・病者の塗油・叙階・結婚についてはじめに話されます。洗礼を受ける事で私たちにもたらされる数々の恵みについて、また、日本の潜伏キリシタンについても話されています。堅信を受け聖霊を心の中に受け入れ、聖霊に働いていただくとどのようなことが起こるかを。ご聖体を頂く大切さについて。ゆるしの秘蹟にあずかることは、御父の限りない温かい抱擁につつまれることになると話されています。

お話を読んでいくと秘蹟について再確認でき、私たちが頂いている恵みに感謝が出てきます。

聖霊の七つのたまものは、上智・聡明・賢慮・勇気・知識・孝愛・主への畏敬です。ここでも、パパ様はひとつひとつのたまものについてお話しされています。私たちが、これらのたまものをどれほど祈り求めなければならないか、またこれらのたまものが、いかに私たちの生活を豊かにしてくださるかを話されます。

教会についても心を打たれる話がたくさんあります。

神によって、旅する教会は生み出されました。神はいつも私たちより先におられ、大きな愛をもって待っていてくださいます。教会は、私たちを待っていてくださる神へと導いてくれます。これが神のすばらしいところです。と話されます。カトリック信者は「教会」とよく言うと聞いたことがありますが、秘蹟は教会を通して頂けます。「母なる教会」という言葉もよく耳にしますが、パパ様の言葉にも「神のことばだけが、私たちを内面から、根底からよいものへと変える力をもっています。母なる教会は、神のことばという母乳を子らに与え、生涯みことばによって育て続けます」とあります。

「わたしを強めてくださるかたのおかげで、わたしはすべてが可能です」(フィリピ4・13)日常生活の中で、困難に出会うとき、この言葉を思い出してくださいとパパ様は話されます。

この本を読んで、私は教会共同体ということを考えるようになりました。私も教会に育ててもらいました。秘蹟を通して、出会った方々を通して、神様の愛の中で育ててもらったのです。そして、ずーっとそれは続いていきます。

「教会は天の国というすばらしい最終目的地に向けて、歴史の中で旅し続けるものだという事実です。そして天上の教会と地上の教会の間にあるつながりと深い交わりとを感じる事はすばらしいことです。」という教会の事について書かれたパパ様の言葉をうれしく思います。

教会では教皇様のことを親しみを込めてパパ様と呼びます。パパ様の本は、いくつか出版されているので、一度お読みになると、神の愛の深さをもっと知り、「私」にもできる聖性への道があることがわかります。

 

 

教皇フランシスコ 著 / カトリック中央協議会 刊/ 定価 650円+税

更新日:2017年2月24日


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執筆者

パトリシア

本が大好きな広報部員。夏は十勝にある広大な農地で畑仕事に精を出し、札幌と十勝を行き来しながら、晴耕雨読の日々をおくっています。
洗礼名について/パトリックの女性名。聖パトリックはシャムロック(アイルランド語でクローバーの意味)が象徴。アイルランドの守護聖人。



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