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主任司祭のメッセージ Message from parish priest

『新たな気持ちで』

2019年06月01日| 司祭 加藤 鐡男

五月、初夏を思わせる温かく穏やかな日に、新しく住む場所の近辺を散歩できることは、不安よりもむしろ、これからの期待感を増幅させてくれるものでした。小学校の柵からはすずらんが、住宅の庭からはリラの良い香りが漂ってきました。外国人目当ての海鮮市場は数台の観光バスが停車して、札幌観光の一役を担っているようでした。

郵便局はここにある、クリーニング店はここにあった、ガソリンスタンドはすぐ裏手の角にあった、歩いて五分に喫茶店があり、八分も歩けばスーパーマーケットがありました。これで大丈夫、生きていけると思いました。元来、何処でも寝ることのできる人間なので心配はしていませんが、環境の変化だけは学習しておかなくてはなりません。

環境が変わることで良いこともあります。それは、気持ちを新たにしてスタートできることです。基本的に仕事は何ら変わりませんが、これから親交を徐々に深めていく人たちと理解し合いながら司牧を行うことは、勝手が違うことの少々の不安と期待感が、ないまぜになっているものです。

「あなたがたは、私が飢えていたときに食べさせ、喉がかわいていたときに飲ませ、よそ者であったときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに世話をし、牢にいたときに訪ねてくれた」(マタイ25章35-36)。また、「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者となり、あなたがたの中で頭になりたい者は、すべての人の僕になりなさい」(マルコ10章43-44)。

私は、これからもこの二つの聖句を肝に銘じながら、どこにあっても忘れないように日々努めることができるように、御父と御子と聖霊に新たな気持ちで願っていこうと思っています。


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